2021年10月11日

森下にやっと勝ちが。林の粘り、玉村の一言も効いた


10月10日、巨人戦(マツダスタジアム)、3対1。3タテ。

森下暢仁に勝ちがついた。長かった、待ってた、7月14日以来の7勝目。しかも、7回無失点。

ヒーローインタビューで、「勝ちのつかなかった期間、どんな気持ちで過ごしていましたか」と問われ、「正直、ずっと苦しい気持ちでいたんですけど、チームの仲間に〈腐るな〉と言ってもらって、必死に頑張ってました」と、森下。泣ける。

しかし、「腐るな」と声をかけたのが野手だったとしたら、ちょっと筋違いというか、お前さんたちがもっと打てーい、だ。

後半戦、勝ちのなかった森下と玉村昇悟。「俺たち、足を引っ張ってるね」と、そんな話もしていたそうだが、足を引っ張っていたのは援護できない打線や試合運びの下手なベンチ。頑張っていた二人にそんなこと言わせるなんて。ンガーッ。(「デイリースポーツ」)

でも、そういう二人だからこそ、ずっと耐えて、試合を作り続けられたんだと思う。


10月7日の中日戦、7月2日以来の勝利投手になった玉村はヒーローインタビューで、「まだあと森下さんが勝っていないんで、次は森下さんに期待してください」と締めていた。
 
これを聞いて、「やらないといけないなと思って、必死に頑張りました」と森下は言っていた。

「玉村投手の一言が聞いたんですね」と返され、「もっと早くやればよかったなって思ってます」とも。

玉村のスパッとした一言を聞いたとき、そこ、触れるかと、ドキッとした。しかし、二人にしかわからない、並々ならぬ気持ちがあったはず。次こそは絶対に森下さんにというエールでもあった。

腫れ物にさわるようにじゃないけれど、勝てない森下を気遣ってそっとしておくより、こういう形で檄をとばすのは、かえってよかったのかも。でも、これは、長い時間、一緒に耐えた玉村でないと言えなかった。


チャンスはあったのにうまく行かなかった2回3回ウラ。やってきた4回ウラ。

坂倉将吾が3塁打。菊池涼介は内野ゴロに終るが、林晃汰が粘る粘る。簡単に引かない、絶対打つ、点を取る、今日は勝つ(森下に勝ちをつける)。そういう意志、覚悟が伝わってくる打席だった。

のだが、打った10球目はピッチャーゴロ。はわわ。しかし、このゴロを髙橋優貴がホームに送球。捕手・大城のタッチをよけながら、坂倉が好スライディングして、1点。

坂倉の走塁も素晴らしかったけれど、林の打席が今日のターニングポイントに見えた。


5回ウラ、宇草孔基と小園海斗、連打の後、西川龍馬。これまで高橋から打ったヒットは1本だけという西川。データ上は苦手相手。ならば、2本目を今日打とう。

と、見守っていたら、打った。しかも3塁打。2点タイムリーで3対0。森下をちょっとラクにさせる追加点。

8回ウラ、島内颯太郎が丸佳浩にホームランを打たれ、完封勝ちは逃す。丸、昨日に続き、完封負けを阻止、爪あとを残す。

9回、栗林良吏につなぎ、やっと黄金の森栗(あいだに島あり)リレーが見ることができた。ウィーラーのフライを菊池がライトエリアにまでタタタと追いかけ、スライディングキャッチ。好守備にも支えられ、またもおつとめ果たした栗林は31セーブ目。

ドライチ黄金コンビを見た翌日は、ドラフト会議。よい人が来てくれますようにと、採用を見守る同僚になった気分。
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