12月15日、森下暢仁が契約更改のトリをつとめる。2000万円アップの1億3000万円。
会見で、「大谷選手より多くいただきました。1016億円です」と笑いを誘ったが、そこ、笑うところ?
もちろん大爆笑でなく、なごやかな軽めの笑いでしたけど、MLB(大谷)とNPBのスケールが違いすぎて、もう洒落にならない。
それでも、カープで誰もこんなこと、冗談でも言えまい。言えるのは森下だけ(きっと)。もし自虐ネタを得意とする上本崇司が言ったとしたら、いたたまれなく響くことでしょう。そうならないのは森下のキャラと立ち位置のせいか。
私が会見で一番受けたのは、というか、「森下だ~」と思ったのは、ここです。
「チームは2位という悔しい成績だったので、もっともっとチームのみなさんが優勝したいという気持ちと強い意志を持ってやれば、1位と2位をひっくり返す力はあるんじゃないかなと思ってます」
「自分たちが」でなく、「チームの皆さんが」というところが、森下だ!
森下は毎年、優勝する気でやっていますから。自分は優勝する気だけど、皆さんも本気になってくれないと。と、チームの皆をサラッと叱咤激励しているように思えてしかたない。
この強気な姿勢、もっとカープの皆さん、手本にしてほしい(球団もな、ベンチもな)。
森下と言えば忘れられないのが、1年目を終えたお正月に放送されたラジオ番組でのこの言葉。
「点をとってくれたらほんと、よし、がんばろうと気持ちがあがるので、それが一番、自分の力になってます」
これは、野手への「点を取ってくれ」という強いメッセージと受け取った。点が取れないと勝てないんですよー。
オフには前田健太と自主トレ。メジャー行きを視野に入れているんだと思う。行って、行って。このプロになり切れてない集団(球団)から飛び出して。
でも、オファーがあるような選手にならねばな。
今季は右肘手術で開幕スタートを逃したものの、ローテを守って9勝6敗。援護があればという試合もあった(毎年ある)。それは、どのチームの投手にもそれなりにあることだが。中日の柳裕也先輩は限度を超えるものがあったが。
エースと呼ばれている人より存在感はあった。でも、こんなものじゃないだろう。と思って、もう4年。
1年目の「負ける気がしない森下」をその後、超えられていない気がするから。今年こそ、優勝の原動力になってほしい。そのためにも、皆の者、暢仁さまについて来るように。