ハーンの加入は、今年のカープの数少ないよかったことの一つ。
2年前、ベルーナドームへ交流戦を見に行ったとき、ブルペンで身体の大きさが目立っていた193cmのターリー。
そのターリーよりも大きい198cmのサウスポー。マウンドに立ったときの圧も想像できます。しかも、ターリーのようなスリリングさがない!
ターリーもスリリングと背中合わせで何度もしびれる投球は見せてくれたさ。そんなターリーも今季限りで楽天を退団。
シーズン初めは情報がなく、「どこ行ったー」と捜索願の出たハーンでしたが、5月29日、オリックス戦で日本初登板。
三者凡退デビューしてから16試合連続無失点。この安定感が嬉しかった。心の支えと呼びたい。当然、勝ちパターン認定されていった。
8月4日、中日戦で初失点。でも、「ハーンなら打たれてもいい」そう思える投手の一人だった(今季、私的には打たれても仕方ないと思えた投手は、ハーンと黒原拓未と森浦大輔の3人)。
9月半ば、パートナーの出産立会いのため、一時帰国。ハーンがいなくなったときは心細かった。
そして日本に戻ってきたときにはカープ焼け野原状態。ハーンもさぞかしびっくりしたことだろうよ。ビフォー・アフター、目を覆いたいわ。
もしハーンがあのままいてくれたら、あの9月の惨状をもう少しなんとかできなかっただろうかと思ったくらい、頼れる存在でした(立会いのための帰国は全然ウェルカム)。
シーズン終わって、10月7日に帰国するとき、「4位で終わってしまったので。個人的な結果というのは全く関係なく、チームとして勝ち切れなかった。優勝を目指していきたかった」(「デイリースポーツ」)
個人の成績よりチームのこと。まるで大瀬良大地が言いそうなことを言ってくれる外国人選手がここにいた!
10月1日、DeNA戦で負け、3ゲーム差となり、試合終了後、いよいよベンチに負け犬ムードが漂っていたとき、ハーンは戦う臨場感のある表情をしていた。とても印象的だった。
この人は信用できると思った。秋山翔吾ともども、カープの朱に交わらないスピリットで、来季もぜひよろしくお願いします。
「ハッチとハーン」という探偵コンビが組めそうな相棒の(じゃない)ハッチは、カープとの再契約を望みつつ10月帰国したが、退団することに。初勝利いけそうでいけなかった、もどかしい記憶。
レイノルズも、シャイナーも、ハッチも、親しくなる前に引っ越していった隣人のよう。
カープは結果を残せなかった外国人選手にはこうしたフラットな判断ができるのに(やればできるのに)、力のないベテラン(by 藤川球児)にはなぜああも優しいのか、生ぬるいのか。ぷい。