2019年4月4日

野村祐輔、おつとめ果たせて「よかったです」


4月3日、中日戦(ナゴヤドーム)。

7回、鈴木誠也が第一戦のチャンスを見逃した自らへの憤怒パワーすら感じる豪快な3ランで、吉見一起との投手戦を繰り広げていた野村祐輔を援護。

この日の野村の球数の少なさには感嘆の声が。こういう野村が見たかった。7回を小気味よく投げ終えて、77球。

ここは中継ぎ陣をできるかぎり休ませてあげたいと普通、思いますよね。しかし、8回には昨日に続いてフランスアが登場。

しかし、フランスアは2連続三振のあと、京田陽介を打ち取り、昨日のゲームのどよんとしたムードを払拭。

これは、一日も早く挽回させようという、よく緒方監督が打つ手の一つなのだろうか。うーん。休ませてあげたいという素直な感情が生まれます。今年もまたフランスアの登板過多が心配です。

そして9回は中﨑翔太。中﨑、これまで決め球がない中、よくがんばった。クローザー不在の中、2015年に抜擢され、何度も味わった中﨑劇場。修羅場をくぐってきた経験値への信頼もあります。

だがしかし。昨シーズン終盤から続く、あの軽そうな(打ちやすそうな)球を見ていると、この場所に立つのはもう別の人でいいのではと。なぜそこまで中﨑にこだわるのかと。

相手のミスのおかげもあって事無きを得ましたが、ベンチの状況の見えてなさ・頑固さにはほとほと疲れ果てます。

楽天に移籍した福井優也も先発し、5回無失点と高評価だったようです(「河北新報」)。野村ともども、開幕スタート、よしっ。


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2019年4月3日

ナゴドで得点はしたものの・・・


4月2日、中日戦(ナゴヤドーム)。

昨シーズン、3勝9敗と分が悪かったナゴヤドームでのカープ。なかなか得点できなかったゲームも印象強い。

それを思うと、取ったり取られたりの4対7。ゼロ行進のゲームよりは、まし。って、ポリアンナちゃんのいいこと探しかーい。

やっと出た菊池涼介のツーラン、長野久義のソロ・・・喜ばしいこともありましたが、最初からボタンのかけ違いのようなしっくりこない感じが。

石原慶幸の先発。昨年までは自然に受け止めていたが、今年もジョンソンには石原なのか、と。2連敗のあと、攻撃的にいきたいゲームで、打撃好調の會澤ではなく、石原なのかと(石原のことはもちろん応援しています)。

小窪哲也が先発なのか、と。それって、あの右左病とかいうやつなの? と。

開幕2戦めを先発回避しただけあって、ジョンソンの調整は万全でなかったのか、とか。

シーズンは始まったばかりなのに、7回2死でフランスアを投入。しかも、8回をまたいで続投させ。将来のメジャーリーガーをつぶす気ですか? と。



今シーズンから一軍投手コーチとなった佐々岡コーチ。カープを代表する実績ある投手。何か変えてくれるのではと指南を期待していたのだけれども。

現役時代、138勝106セーブと馬力を見せた人には、もしかしたら他人に対してもそれくらいできる! とスタンダードが食い違っていたりしないか?

これまで実績がほとんどないといっていい畝コーチが一軍投手コーチをまかされていたことに驚きを感じてもいたが。名投手、名コーチにあらずで、実績があればいいというものではもちろんありません。ただ、切迫した場面でマウンドに立つ選手の気持ちはわかるのかと素朴に疑問を抱いてきたが・・・。

実績のあることが逆に選手に負担をかけることにならないか、心配になってきました。中継ぎ陣の登板過多はここ数年つづく問題ではありますが。

選手をこわさないで、カープ。


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2019年4月1日

開幕戦の余韻どこへと2連敗


3月31日、巨人戦(マツダスタジアム)。

ちょこちょこ締まりのないことが続く、ときめかないゲームだった。開幕戦で記憶に残る素晴らしいゲームを見せてもらっただけに。

4回裏、先発の九里亜蓮が打席でスリーバント失敗したり、5回表にはピッチャーの畠世周相手にフォアを出し(打撃のいい選手らしいですが)、それが得点につながったり。

9回表には、サード安部友裕のファンブル。小林誠司がせっかく地面に吸い付くようなボトンと目の前に落ちるバントをしたのに、焦ってセカンドへの送球をそらした會澤翼。レフトの飛球に追いつけなかった長野久義・・・。

聞くところによると、長野は肩の仕上がりが間に合わず、オープン戦でレフトを守る機会がなかったとか。年齢的なもの? 調整不足?

長野のことは応援していますが、下水流昂がいてくれたらなんてファンに思わせちゃ、ダメですよ。

初戦で非力な不安を感じさせた中﨑翔太をバックアップしてほしいところが、トリプルで火に油を注いで、ボッ、ボッ、ボッ。



この日、7回の長野の初打席では、長野コールが起きて、スタジアムが暖かい空気に包まれたところに、長野が移籍後の初ヒット。

しかし、スタジアムが歓声で包まれた素晴らしい瞬間のその次、田中広輔のバントは地面に吸い込まれるように捕手の前にボトッと落ちて、ゲッツー。

火に油を注いだり、火をそっと消したり。長いシーズン、こんな日もあります。こんな日が続くこともありましょう。

落合博満さんが昨年、広島を「強さのない強さ」と称していました。

ソフトバンクのように力でねじふせるようなゲームは少ないかもしれないけれど、結果的に見ると、シーズン全体を通して、勝ちを積み重ねているというカープ。

そんな強さを今年も見せてくれる、のか?


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2019年3月31日

復帰登板の床田寛樹に援護の花束を


3月30日、巨人戦(マツダスタジアム)。

カープ先発は、2年ぶりの一軍登板、床田寛樹。序盤は3ボールをカウントしても、フォアは出さない。テンポよく、大崩れすることなく(岡田〜)、安定感あるピッチングを見せる床田。

この日、TBSテレビの実況中継で解説デビューした新井貴浩さんは、床田のことを「ものおじしない」と話していました。

マウンド上でもそれが発揮されていて、たんたんと投げているその姿。ほれてまうがな〜。

同じく解説の槙原寛己さんも、「ジョンソンのよう」と、高評価。

名前も黒田博樹に似ているし。いい。しかし日本のプロ野球選手の名字を眺めていると、田のつく人は多い。さすが稲作の国(それ、どうでもいい)。



しかし、この日のカープ打線。立ち上がり乱調だったヤングマンにつけいることができず、あれよあれよという間にヤングマンが立ち直ってしまったではないか。好投する床田を早めに援護してあげてほしかった。

丸佳浩は第一打席ではまたも三振(昨日から5連続三振)。しかし、その後、3打席続いて得意のお散歩(フォア)。それはすべて得点につながっている。

ノーヒットといえど、3出塁。3安打も同然。こんなところで存在感を見せつけられるとは。

この日のカープは、初戦のことを思うと、ちょっと空気が緩んでいたような。しかし、野間峻祥は昨日に続き、隙あらばせっせと出塁していた。その調子、その調子。

快勝した初戦以上に、この日は「勝ったり負けたりの野球の日々が始まった」のを感じた。願う勝ち越し!


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大瀬良大地、丸佳浩から4三振。初めてエースを感じた開幕戦。

2019年3月30日

大瀬良大地、丸佳浩から4三振。初めてエースを感じた開幕戦


3月29日、巨人との開幕戦(マツダスタジアム)。

カープの開幕投手は大瀬良大地。この日の大瀬良、のっけから球に力を感じます。しかし、相手は日本球界のエース、しかも完投がデフォルトの菅野智之。

2回、野間峻祥がボテボテの内野安打で出塁。よしっ、これでノーヒットノーランは避けられた。と、まず安堵してしまうところからして、菅野の次元の高さを感じます。

野間はその後、8回にも追加点を呼び込む。「とにかく塁に出る男」「野間が出ると何かが起こる」は、今年もぜひキャッチフレーズにしてほしいです。

3回には、安部友裕が待望の先制弾。初球のボール球を落ち着いて見極めていたので、なんとなくこれはいい感触。と思っていたら、2球目をホームラン!



前半はテンポよく打ちとられていたカープ打線も、徐々にねばりを見せ、菅野の球数は増え、7回でマウンドを降りる。と言っても、球数は102球。菅野としては問題ない数でしょうけれど、ここで降板。

しかし、大瀬良は107球を投げてはいましたが、8回も続投。さよう、菅野より先にマウンドを降りなかった大瀬良!

昨年、巨人に移籍した丸佳浩は3番で登場。スタンドからは大歓声も、ブーイングもなく、丸との静かな距離を感じる。

初打席は三振。大歓声! 2打席目も三振。大歓声! と続き、この日、大瀬良は丸から4連続三振を奪う。胸がすく思いとはこのこと!(大瀬良と會澤翼の攻めが効いていたのは間違いないとしても、丸は、昨シーズンの終盤、三振がやたらと増えて失速していた。その流れがまだ続いているのかどうか、今後の打席が気になります)

とくに8回、丸に向かう大瀬良の顔がいつものカピバラに見えない。ひきしまって見える。しびれました。

2015年の中日との最終線で打たれ号泣していた姿や、2017年、阪神の藤浪晋太郎から死球を受け、笑顔で対応していたときの姿とも違う。

昨年、最多勝をとったものの、もう一歩私の中では信頼をおけず、仮免エースと呼ばせてもらっていた大瀬良でしたが、この日、初めてエースと呼びたいと思いました。大瀬良が1つ上のステージにあがったような感じさえしました。

続く4番・岡本和真も三振で打ち取り、會澤がガッツポーズ。この日は會澤の好リードも光っていました。外・外と逃げ腰の配球から會澤もまた、新しいステージにのぼっているのかと、あわせて感慨が。



カープには三連覇したおごりなどまったく感じなかった(日本一を何度も逃しているので、おごってなんかぁいられませんが)。

原監督は画面上から邪悪な空気を感じるというか、なんというか、野球をやっている人へのリスペクトが感じられない。球場という空気の澄んだ空間にふさわしくないというか。昨年、ベンチでたえず男前台無しのへの字口をしていた高橋由伸が恋しく感じるくらいだった。

時に頑固で融通のきかなさを感じさせる緒方監督ではあるのだが、緒方監督のまとっている空気の方がよっぽど綺麗に感じた。


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2019年3月24日

カープの開幕オーダーは誰に?・・・それはイチロー引退の線上にあった


開幕まで1週間を切った。ようやく開幕投手が大瀬良大地に決まったカープですが、先発メンバーは最後の最後まで見きわめが続きそう?

ところで、3月21日、イチローがついに引退を発表。東京ドームで行われたアスレチックスとの開幕第2戦での出来事は、本人にとっても、最後の場所にいたファンの人たちにとっても、大切な時間になったようだ。

終わり方はほんとうに人さまざまと言えど、本人が公言していた通り、最低50歳までプレーするものと思っていたので、こんな形で終わったことは意外にも思えた。

マイナーで静かに引退を迎えた野茂英雄とは対照的にも感じた。



ほぼ出番がないながらもチームに帯同し、トレーニングを続けた昨年のイチロー。それはなかなか出来ることではないと、元メジャーリーガーの岡島秀樹も今朝たまたま見たテレビ番組でそう言っていた。

イチロー本人も、「あの日々はひょっとしたら誰にもできないことかもしれない。どの記録よりもその日々を過ごしたことは、誇りに思えることだった」と引退会見でも語っていた(「イチロー引退会見」)。

まだ現役を引退したばかりのスリムなイチローと比べること自体がフラットではないが、昨年、名球会ベースボールフェスティバルで、とんでもなくポッコリしたおなかでトルネード投法を披露していた野茂さんのあの愛らしさもまたイチローとは対照的(あのポッコリした姿は野茂さんの野球に対する愛らしさとも重なって見えます!)。

野球に対する表現がそれぞれ違う二人ですが、イチローのことを思うと、野茂さんのことも思い出してしまうのでありました。



年齢というまわりの先入観がイチローを現場から遠ざけたかのように言われていたし、イチローの肉体はまだまだ現役で通用すると、その素晴らしさをたたえた記事を読んでもいた。そうやって、まだまだイチローはずっと現役で活躍する・・・そう思わされていたような気がします。

イチローの身体能力も、身体へのケア(自己管理)も、もちろん超一流で素晴らしかったことは間違いないが、実戦で結果を出せるかどうかはまた別の話なのだ。

こんな当たり前すぎることを、イチローを特別視する記事に自分が大きく左右されていたことに気づいたのでした(実際、イチローは特別な人だ)。

カープのスタメンは、誰が選ばれるのか。

どんなに能力があっても、センスがよくても、実戦で結果を出さないと、ゲームでは使ってもらえない。

それはまた、若い選手にとっても、ベテラン選手にとっても、まったく何ら変わりはないということに、くっきりと気づかされたイチローの引退でした。


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覆面かぶってプレーをしよう

2019年3月17日

新井貴浩、笑顔だらけの引退セレモニー


2019年3月16日の夕食時、夜のニュースで、オリックスとのオープン戦の試合後、マツダスタジアムで行われた新井さんの引退セレモニーを伝える映像が。

新井さんの姿が映ったとたん、ぱぁぁぁ〜と画面が明るくなる。新井貴浩とはそういう人。

しかも続いて、黒田博樹も登場(山本浩二さんも!)。思いがけない喜びに、キャーッと黄色い声をあげる。この人たちはまったくもって、ビートルズ級。

黒田は、試合前に行われた新井さんへの記念品(新井さんが大ジャンプしているブロンズ像)の贈呈式にサプライズで登場したのだけれど、アウディのディーラーさんのようなシュッとしたスーツ姿が素敵だった。眼福でした。

ブログ「広島カープまにあ」にて、広島カープまにあさんが、新井さんの引退セレモニーの動画(広島テレビ)を紹介してくださっていたので、全貌を見ることができました。



スピーチのあと、グラウンドを一周し、ファンに手をふる新井さんは終始笑顔。なんて笑顔の似合う人なんだ。

2016年、2000本安打を達成したとき、新井さんは丈夫な身体に生んでくれた両親へ感謝の言葉を捧げていたけれど、この笑顔もまた、ご家族から授かったものなんだろうなぁと思う。

カープがリーグ2連覇した年に出た『Number』(2017年10月12日号、936号)に、新井さんが小学校時代書いた作文が掲載されていたのだが、それが素直ですこやかで素敵だったのです。ご両親から愛されて育ったのが伝わってくるような。えぇ子なんですわ〜。

最後の記念撮影では、最後の最後、二人の息子さんが新井さんに手招きされ、新井さんの両サイドに可愛らしく花を添えていたが、それまでは、鈴木誠也と石原慶幸がガッチリとかためていて、それもまたジンとくる光景だった。

菊池涼介が鈴木に席をゆずっている感じ(これは勝手なこちらの想像)もまた、よかった。新井さんのななめうしろを堂林翔太がキープしていたのもまた、胸にきた。

ところで、この日、5対3でオリックスに敗れたカープ。だいたいこういう記念的なゲームで負けてる印象が強いカープ。オープン戦といえど、こういう期待を裏切らないところがカープらしい。つーか、裏切ってくれていいから、バンバン。


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