カープの新監督が新井さんになったのは嬉しい驚きでしたが、ロッテの吉井理人監督就任にも意表をつかれました。
というのも、昨年、「石橋貴明のGATE7」(TBSラジオ)にゲスト出演した吉井さん、いまの肩書きは、ロッテの「ピッチングコーディネーター」だと話していたので。
聞きなじみのないこの言葉。フロントとコーチ、コーチと投手をつなぐ調整役で、日本には今までなかった役職だそう。
しかし、メジャーでは今や主流。ピッチングだけではなく、打撃も守備も走塁もトレーニングも、全てにコーディネーター(ディレクター)が付いていて、それぞれが指示を出し、それに従ってコーチ陣が同じ指導方針のもとで進めていくやり方をとっているそう。
メジャーは特にマイナーの組織が大きく、人数も多い。たとえばメジャーと3Aの指導法が全然違うと、3Aからメジャーに上がってきたとき困るので、どのチームも縦に統括できる人を置いているとか。
まだロッテでは、チームの中では機能していないけれど、将来を見すえ、「勉強してこい」ってことで吉井さんは何度かアメリカへ。
昨年3月には、ドジャースのマイナーのキャンプに3週間ずっと付いて勉強させてもらっていたそう。6月半ばから後半には、3Aとドジャースを見せてもらって、8月末にまたいく予定と話していた。
プレーオフに向けて力の入る時期。「現場は選手がいっぱい来るので、僕のロッカーが用意できないくらい、いっぱい人が増えると思うので、邪魔にならないように、こっそり勉強してこようと思ってます」と。
この話を聞いたとき、ロッテ、新しいことを始めてるんだなと感服しました。視野、広い。
昨季からホークアイの運用を始めたものの、12球団で唯一、トラックマンを導入していなかったカープ。主力選手の「導入してほしい」という声もけちらして、な。
マツダスタジアムに新しい席も作ったりはしているみたいですが、投資の方向がズレているような。
監督・コーチをOBでかためたがるし。
吉井さんがピッチングコーディネーターとしての仕事をどう展開していくのか楽しみだっただけに、監督就任のニュースは驚きでした。
井口前監督の退任が発表された3日後、監督要請の話を聞いたらしい。カープもでしたが、急なことだったみたいです。
引退後、解説者として客観的にカープを見てきた新井さん。その経験は大きい。
でも、吉井さんは、離れて見ているのと、実際に現場に入るのとでは大違いと話していた。経験からくる言葉なんでしょうね。
新井さんが俯瞰してチームを見てきたことも、いまやりたいと思っていることも、実際に現場に入って試合を続けていくと、いろいろ思うどおりにいかないことも出てくるかもしれないと思う。
でも楽しみ、今のうちの楽しみだとしても、楽しみ。3年(プラス1年)の反動が半端ないです。