昨季の最終戦後のセレモニーで、新井さんは言った。
「来シーズンは様々なことが変化する年になる。その先のカープのことを考えると、変わっていかなければいけない。変わるということは、それとともに痛みを生じてくると思います」
監督に就任した年は「1軍も2軍も全員戦力」、2年目には「いろんな選手にチャンスをあげたい」と言いながら、結局はベテラン優先の起用に収束していった。
ので、「変わります宣言」も、今年の新人合同自主トレを視察したときの「今年は昨年以上に若い選手にチャンスが来る年」と言う言葉も、鵜呑みにはしていません。
二度あることは三度ある、か。三度目の正直、か。始まってみないとわからない。
新井さんの「変わります宣言」となんら連動していない、いつも通りの球団の動きには気持ちが離れるばかりですが。思い切った戦力外通告なし、ドラフトで大砲候補をとらない、コーチ全員残留・・・このへんにしといたるわ!
それは置いといて(置いときたくはないが)、新井さんの言葉、選手には浸透しているのかなと小さな変化は感じる。
それは置いといて(置いときたくはないが)、新井さんの言葉、選手には浸透しているのかなと小さな変化は感じる。
「今年ダメだったらやめるしかないんで」と、緊張感漂わせる松山竜平。(「スポニチ」)
「一からアピールしていかないと。変わったところを出せないと試合には出られないと思う」と、野間峻祥。(「スポニチ」)
こういう記事は記者の主観も入った切り取りとも言える。でも、昨年よりベテラン選手に緊張感を感じる。
というか、これが当たり前。今まで、カープの中堅・ベテラン勢は大切にされすぎてきた。
その点、菊池涼介は、10年連続受賞から、中野拓夢と吉川尚輝に譲ったゴールデングラブ賞をもう一度とりたい、そのためにも143試合出られる体を作っておきたいと、平常運転な感じも。菊池にはまだ現役としての臨場感があるから、かな。
生え抜きでない秋山翔吾の言動は、もともとプロ野球選手にあって当たり前の緊張感を感じる。
昨年、移籍3年目にして、まずまずの成績を残せ、少しホッとしたという秋山。「あのままで終わったら〈カープのフロントは何のために取ったんだ〉となる」。(「スポーツ報知」)
球団に甘やかされて首がつながってる勢にも、このヒリヒリした感覚、持ってほしい。染まるなっ、カープにっ。
そんな秋山にも、新井さんの宣言はストレートに響いているようだ。
「キャリアを積んできた人たちも、1軍にみんないれるという空気感では、もうなさそうだなっていう言葉が監督から出ている。去年やったから今年も大丈夫みたいな考えは正直持てない。もうよっぽど怖さの方があるんで。危機感がある」(「デイリースポーツ」)
この怖さ、今度こそ裏切らないで、新井さん。それが一番、怖い。