まずは、ヒリヒリしたヤクルトとの日本シリーズについて。評論家ではなく、その場に立っていた選手からの言葉は興味深かったです。
最下位からリーグ優勝、何が変わったか?
今年の目標は?
将来的にメジャーでやりたいって気持ちは?
その一方で、誠也の能力の素晴らしさを感じつつも、野球はフリーバッティングでやるもんじゃない。やっぱり、チャンスの場面で打つバッターでいてほしい。吉田はそういう意味でも、力のある選手と思うのでした。
「佐々岡監督を胴上げできるようにやっていくだけ」と、今年の決意を語った會澤。
そんなこと言うてくれる選手がいたとは。
あの監督のもとで野球をするというその事実を前に、選手たちが脱力していないか心配で仕方ないのだけど、よかった。そんなふうに言ってくれる選手がいて。
ドライチの黒原拓未が指名あいさつで初めて佐々岡監督に会ったとき、「大きくて、背が高くて、威厳がある」と言っていた。
黒原は173センチと小柄なので、185センチの佐々岡監督は大きく見えたことでしょう。しかし、威厳て。
よかったよ・・・。そんなふうに感じとってくれる新人がいて。
大学生はプロ野球あんまり見てないかもしれないから、黒原には佐々岡監督の、カープの評判もあんまり届いてないのかも。これ幸いな感じがしました(ネット社会だから、その気になればすぐに届くが)。
1月8日に放映されていた「侍たちの栄光〜野球日本代表 金メダルへの8か月」(NHK)で、稲葉監督が代表に選ばれた菊池涼介のもとへ訪れたとき、佐々岡監督も一緒にマツダスタジアムで談笑していたのだが。
フガフガ笑っていて、威厳とはほど遠かった。菊池の代表選出をそばで喜ぶ、親戚のおじさんという風情だった。稲葉監督も威厳のあるタイプではないが。
2016年、カープが25年ぶりにリーグ優勝した年のキャンプ、黒田博樹と新井貴浩が「緒方監督に恥をかかせるわけにはいかない」と決意を語っていて、それを見て「今年のカープは行ける」と思ったと、達川光男さんか安仁屋宗八さんが言っていた記憶があります。
「佐々岡監督を胴上げしたい」なんて言う選手、いまのカープにいないと思ってた。うむ。會澤の公言、悪くないかも。
東京オリンピック・日本代表の舞台裏に密着した「侍たちの栄光〜野球日本代表 金メダルへの8か月」(NHK、1月8日放送)、見ました。
とりわけ、稲葉監督・コーチ陣による最初のメンバー選考会議は、どの選手がどう評価されているのかがストレートにわかり、興味深かった。
森下暢仁や栗林良吏、菊池涼介らは真っ先に名前が挙がっていて、誇らしいような嬉しい気持ちに。
他にも、随所に楽しみました。
脇腹をいため、出場が危ぶまれた柳田悠岐。代表選手は24人、代わりがいない。
「もしもの場合、センターを守れるか」と、コーチから打診された鈴木誠也。「大丈夫です。G.G.佐藤さんみたいになったら許してください(かばってください」には、笑った。いい、誠也。やっぱりいいわ〜。
声出しする坂本勇人に「カッコイイ!」、自嘲まじりのや田中将大に「そんなことないっす!」「ナイスボイス!」と盛り立てる村上宗隆。ムードメーカーなのは、ヤクルトでだけじゃないのね。
栗林良吏はコーチに「くりりん」と呼ばれてました。
先日、先生にとって、卒業アルバム作りが負担になっているという話がテレビで紹介されていいた。
保護者から「うちの子の写っている写真が少ない」とクレームが来るので、不公平感が出ないようにするのに一苦労だとか。そこで、それを解消するための、顔認証する写真選びのアプリが開発されているとのこと。
大変だ。この平等意識、ほんとに厄介だ。
日本代表の記録を100分にまとめるには、どうしても削ぎ落とす作業が必要になる。活躍・注目された選手にどうしても比重が傾く。卒アルじゃないから、参加した選手を満遍なく取り上げることはできない。それが編集というものだ。
でも、わき腹いためた柳田のエピソードに結構な時間を割いていた。
甲斐がブルペンに自ら直接電話しているシーンも入れてほしかったな。森下が決勝で点を与えなかったことも。とかとか、あれこれ思い浮かんだりして、ちょっとばかし親御さん気分に。
限られたじかん、できる限り、選手を取り上げるようにという配慮は感じました。
でも、たとえば投手なら、試合で投げているシーンを一瞬でも入れてほしかった。
練習中、大野雄大がマー君と談笑しているシーンもいいが、山﨑康晃が試合を終えバスから降りてくるときの笑顔もいいが、短くともしっかり中継ぎで抑えたワンショット、効果的に入れてほしかった。
この番組は、昨年、12月4日にBSで放送されたもので、本日、地上波でオンエア。この野球のない季節に嬉しい放映でした。
野球の水分がとんでしまってる体に、脳に、野球がしみわたる〜。